生涯一書痴! 病高じて古本屋の店主になってしまった、ぺんぺんの読書日記です。書評ってほど偉そうなものではないですが(汗)読んで楽しかった本、いろいろ考えた本を紹介したいです
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ぐはあああ

こんなおもしろい本を今まで知らなかったなんて
ぺんぺん一生の不覚だあああ

大手の書店でしか扱ってなかったことと
パソコン関連本はあまり見ないからか?
連載も「マックピープル」などというマニアな雑誌だったし(笑)

でも、これは、すごいよー
マックユーザーやパソコンに詳しい人は
もちろん、より細かなネタでうけるかもしれないけど
そうでない人でも
爆笑or号泣、間違いなし
飲食中、公共交通機関利用中の読書はおすすめできません(笑)

この物語は、ホームページ作成に生き甲斐を見い出してしまった男と、
そんな情熱など微塵も理解しない嫁との闘争を記録した、
愛と感動と血と汗と涙と情熱と失禁の様子を描いた物語である

(「スクール・ウォーズ」のナレーションで読んでね。笑)

ホームページ作成とマックに魅せられた会社員・呉エイジ(おこづかいは月2万円)と
金食い虫のパソコンを心底嫌う倹約家の嫁による抱腹絶倒の大バトル
「マックピープル」で人気連載だった「我が妻との闘争」の
第1話から第35話までを大幅加筆
書下ろしの新作「アーリータイム」と「寝起き三段跳び」を収録したもの
合間に入る「呉エイジのもらい泣き」(読者からの反応とその返事)
の傑作選も笑える

もともとは
呉さんが何よりの楽しみとしているご自身のホームページ
「Kure’s HomePage」のコンテンツのひとつだった<ワガツマ>
店主も読後に見てきた呉さんのページは
<旧ファミコンファンに捧げるページ><バカペラの世界><珠玉の4コマ劇場>
<ホームページの星><探偵小説の部屋>など
内容もりだくさんで、どれもユニークなコンテンツだが
やっぱり「我が妻との闘争」は群をぬいて面白く
世のおとーさんたちの圧倒的な支持を受けて、口コミで広がり
雑誌「マックピープル」の編集者の目にとまって
雑誌連載となったらしい

ひと月たった2万円の小遣いで(煙草代込み!)
パソコンを趣味にするという無謀が生み出す数々のの悲喜劇!
愛用のマックがクラッシュしてしまい、
しかもシステムCDを紛失してしまったことからはじまる新規OS購入の交渉
深夜0時までの条件つきでほそぼそと行うホームページの更新
パソコン雑誌をこっそり購入することさえ許されない家計の厳しさ
嫁に土下座する呉さんの姿に、

ぺん号泣

マックを「生きがい」、ホームページ更新を「男のロマン
と主張する著者と

「マックなかったら死ぬんか?」

「それで家が建つんか?」

と冷たくあしらう嫁ちゃんの
終わることなき闘争

でも、この本の面白さは、
鬼嫁系のブログなどへの怖いもの見たさの満足や
(他の趣味の人にも共通するであろう)
夫婦間の価値観の違いからくる悩みへの共感以上に
呉さんの文体のユニークさによるところが大きい
キツイ出来事は笑いにしてしまう関西人の特質か
冴え渡るギャグで彩られた文章は
笑って読みながらも、人事でない愛おしさを感じさせるのだ

すべての独身者に捧ぐ
と著者も言うように
結婚生活というものの本質が
これほどわかりやすく読み取れる本は類を見ないので(笑)
是非、読んでみよう
愛する彼女が、いつか嫁ちゃんのようになっても
それでも愛し続ける覚悟があれば
きっと、一生添い遂げられるはずだ!(笑)

雑誌での連載は、すでに終了しているようだけど
本書の続きとして
我が妻との闘争 極寒の食卓編
(第36話から第69話+書き下ろし2本)
我が妻との闘争 極限亭主の末路編
(第70話~第107話+書き下ろし2本)
も刊行されてる

角川書店の雑誌「コミックチャージ」で
この本を原作にしたマンガが連載中なので
マンガ好きの人はそっちから入るものありかも

wagatuma.jpg

「我が妻との闘争―パソコンをめぐる夫婦のドタバタ日記」
呉エイジ(アスキー)

呉エイジの本
「我が妻との闘争―パソコンをめぐる夫婦のドタバタ日記」
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好きな作家に対する読者の思いって
どんな感じなんだろう?

本を読んでるあいだは
精神まで同化したような気分になっても
普段はブラウン管の向こうの芸能人や何かと同じで
会うことはない遠くの人
自分の人生とは関係のない人
かな?

あんまりにも好きで
この本は私のために書かれたんだ」とか
彼女はオレにメッセージを送っている」とか
思い込んじゃう電波系の人(笑)でもなければ
そういう認識だよね

あたしは
本が出たら、もう発売されたその日に読みたいくらい
好きな作家は結構いるけど
あくまでも、それは彼らの文章が物語が好きなのであって
私生活にはあまり興味ないというか
実際に会ったら、どうだろう、とかさえ
想像もしたことない

でも、一人だけ
作家としてではなく
男の人として
この人に会いたい、一緒にいたい
と心から思った人がいる

中島らもさんだ

彼の事務所の近くに住んでたこともあったし
エッセイの中に登場する店などにも行ったことがあって
ほんとに、気がついたら
隣のテーブルに座っててもおかしくないような
身近な感じが手伝ってのことかもしれないけど
それをのぞいても
いつか絶対に会って、一緒に飲みたいと
強く強く願ったのは彼だけ

多分、あたしが大阪に住んで十何年のあいだには
100メートル単位でニアミスしたこともあっただろう
・・・でも、もう会えない

入院のニュースが流れた日のことは今でも覚えてる
その頃、彼は禁酒をやめて、かなり飲んでることは知ってたので
「まさか酔って階段から落ちたりしたんちゃうやんな?!」
と家族に話したことがそのままだった
彼は戻ってきてはくれなかった

この本は
2003年2月に大麻取締法違反などで逮捕された彼が
22日の拘留生活で
取調べ以外は誰ともしゃべれない独房の葛藤の中で
考えたことを綴ったエッセイ
大麻解放論、過去の記憶、書くことへの希求、
どこか冷静に状況を題材として面白がってる作家としての意識と
それでも、どこか拭いきれない不安と逼塞した状況への苛立ち
全部が愛しい

らもさんがいた大阪拘置所
家のすぐ近くで
壁の向こうに彼がいたんだと思うと
通るたびに胸が痛かった

吐息で白く曇った独房の窓ガラスに
3人の女性(一人は奥さん)の名前を書いた、らもさん
あたしの名前を書いてほしかったな

判決後の手錠サイン会
行けばよかった・・・

彼の著作はほとんど持ってるぺんだけど
実は
亡くなった直後から
この本を含め
買おう、も少ししたら読もう、と思ってたものは
読めなくなっていた

怖かったんだよ・・・
どうしても、彼がもういない、ということを
認めるのが嫌で
これを読んでしまったら
もうらもさんの新しい作品は出ない
ということを信じたくなくて

やっと、この頃
その事実と向き合う気持ちになってきた
本を開けば
いつでも、その当時の彼が活字の隙間に
生きているんだもの

できれば、たくさんの人に・・・
特に若い人に
この素晴らしく素敵な男の人の仕事を紹介したいって
やっと思えた

店(古本ぺんぎん堂)では
月替わりで通常の
文庫とか新書、コミック、雑誌とかいうジャンル以外にも
イベントをやってて
好きな作家の特集をやりたいな、って思ってた

今月は、らもさんにする予定
これからは泣かずに何度でも読む

rouya.jpg

「牢屋でやせるダイエット」中島らも

中島らもの本

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辞書の中には
一人の男の人が住んでいて
あたしはもうずっと、その人に恋をしている

彼の名は新解さん
三省堂新明解国語辞典
三版あたりに住んでいるらしい
女性に厳しく、でもロマンチストで
お金がなくて、魚介類が好きな苦労人???

・・・辞書って・・・
どれでも同じだと思ってませんか?

あたしも、そう思ってた(笑)
この本を読むまで

辞書=最大公約数的かつ簡潔な表現だって

でも、よく考えたら
辞書が個性的であったら、だめだって誰が決めたの?
わからないことを調べるために使うんだから
よりわかりやすい例具体的な表現がいっぱいあったって
誰も困らないよね(笑)

そんな当たり前のことが当たり前じゃないからこそ
新解さんは素敵なのだ

新解さん
新明解国語辞典の中に、ほの見える男の人で
赤瀬川さんがそう名付けただけなんだけど・・・
確かに彼はそこにいて
他の辞書の中の人とは全く違う言葉を話す

ああああ
もう、この本まるごとコピペして載せたいよ(笑)

じゃあ、あたしの好きな新解さんらしい言葉を

れんあい【恋愛】特定の異性に特別の愛情をいだいて、二人だけで一緒に居たい、出来るなら合体したいという気持ちを持ちながら、それが、常にはかなえられないで、ひどく心を苦しめる・(まれにかなえられて歓喜する)状態。
が、が、合体だよ?(笑)
しかも何だか苦しい片思いを経験したような切実さ!

しからば【然らば】(接)
「恋の本質はけっして性欲ではない。このことだけは私は確信している。―恋の本質とは何であろうか」

・・・あ、あの・・・「しからば」の用例に
ここまで恋を語るんですね?
あなたのそういうところが・・・好き

たりる【足りる】・・・するに十分である。まにあう。
「五千円あれば一週間は何とか―」

お金持ちではないようだ

あかがい【赤貝】海でとれる二枚貝の一種。貝殻は心臓形、肉は赤くてうまい。[フネガイ科]<かぞえ方>一枚
美味しかったんだね(笑)   しかも親切(笑)

ごきぶり[「御器かぶり」の変化]台所を初め、住宅のあらゆる部分にすむ、油色の平たい害虫。さわると臭い。あぶらむし。<かぞえ方>一匹
さわったんだ(笑)でも親切(笑)

・・・見えた?新解さん
こういう人です
読んだら、もっとリアルに彼の姿が・・・
見える人には見えます

もちろん、彼の姿をわかりやすく見せてくれる
赤瀬川さんの文章もすごくいいんだ
新解さんネタではない後半のエッセイ
紙がみの消息」も面白いよ

よく、無人島に行くなら広辞苑持って行く
っていう人いるけど
あたしなら、絶対、新明解国語辞典三版(持ってる。笑)

*えーと。10年も前に出た読書界では有名な本だし・・・
一時期テレビなんかでも取り上げられたこともあったから
いまさらかな、と思ったけど
若い人の中には知らない人もいるかもしれないし
大好きな本だから紹介しておく

sinkaisan.jpg

「新解さんの謎」赤瀬川原平(文藝春秋)

赤瀬川原平(尾辻克彦)の本
「我輩は猫の友だちである」SOLDOUT
「不思議の国の広告」


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ぺんぺん

Author:ぺんぺん
古本ぺんぎん堂店主
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ぺんぺんの90%は本でできています
残りは音楽と映画と酒と美味しいものでできているようです

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ぺんぺんファンのショッカーのみんな
暇だったら一日一ぽちっ(笑)
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