生涯一書痴! 病高じて古本屋の店主になってしまった、ぺんぺんの読書日記です。書評ってほど偉そうなものではないですが(汗)読んで楽しかった本、いろいろ考えた本を紹介したいです
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☆「デルフィニア戦記」未読の方は一部ネタバレ注意☆

本読んで、びっくりしたことってある?
ミステリーで、あまりにも意外な人物が犯人だったとか
そういうのはあっても
ここまで「驚く」っていう体験は
久しぶり・・・っつーか初めてかも(笑)

茅田砂胡「スカーレット・ウィザード(全5巻)」から入った

「SFふうハーレクイン・ヴァイオレンス・ロマンス」
を目指したと作者言うところの作品は
クーア財閥の女王・ジャスミンと
宇宙きってのお尋ね者
『海賊達の王(キング・オブ・パイレーツ)』ことケリーの織り成す
とんでもなくスケールの大きいスペースオペラで
途中まではどう考えても恋愛小説にはならない無茶苦茶な主人公2人を
うぐぐ・・・好きなら好きと言わんかいっ!!
と、つっこみつつ(笑)見守るうちに
胸が切なくなるような結末が待っている
好きな男に頼って守られることに満足せずに、
大切なものを守るために自ら一番危険な場所へ向かって
ためらわず一人で走り出しちゃうような・・・最強無比のヒロイン像

これ以上、強いヒロインは多分いない
と思ってたら・・・
いましたね(笑)
なんと、同じ作者の作品に・・・

それが「デルフィニア戦記」

放浪の戦士と異世界の少女の出逢い・・・
すべてはそこから始まった
盟約という固い絆で結ばれた2人は、
いくたの危機を乗り越え、あまたの戦に勝ち抜いて、
戦士は大国の王に、少女は王と国の守護神となった
獅子王と妃将軍が紡ぐデルフィニアの伝説
剣と魔法の荘厳なファンタジーの物語世界
王妃グリンディエタ(リィ)の強さ
これはちょっと筆舌に尽くしがたいほどで(笑)

「男を守れる女」という設定が
ものすごく自分のツボであることを自覚した、ぺんであった

実は彼女は最初に登場したときは異世界から現れた少年で
自覚なく変化した姿は女性でも精神は完全に男
しかも、どうやら普通の人間でもないようで
ヒロインというには少し反則なキャラではあるけどね(笑)

さて、やっと本題(笑)
「天使たちの華劇」
「暁の天使たち」というシリーズ(全6巻)の
外伝の2巻にあたる作品
ぶっとびは・・・この「暁の天使たち」のことなんだよう!

「デルフィニア戦記」は純粋に
ファンタジーとして素晴らしい作品だった
RPGになりそうな中世めいた世界
王の、貴族たちの、戦士たちのそして庶民たちの
生活の細部にいたるまで、しっかり描写されていた
謎めいたリィの正体、言動についても
それはファンタジーの世界で
戦乙女や、戦いの女神などがありなのと同じで
あくまでも、神話的な存在としての不可思議さであると感じたし
解き明かされないからこそ残る余韻さえ心地よかった

なんで、これがSFに化けるんだああああ???

どことも知れぬ時空のはざま(デルフィニアがあった世界)から
彼らにとっての現実世界に戻ったリィと相棒ルゥ
(とリィに着いて来た?シェラたちファロット族の面々)
そこはショウ駆動装置(ドライブ)で
宇宙船が星系を超えて飛び交う世界
頭ぐるぐるになりながら
人間の少年としてのリィの過去を読み進むうち・・・
な、な、なんだ、これはデ・ジャヴュか???
知ってる気がする・・・この世界・・・

・・・「スカーレット・ウィザード」だあああ

ついに女王と海賊の最強ご夫婦まで登場し
リィの過去の痛みと、死者を再生する禁断の実験をめぐり
金・銀・黒の3人の天使(リィ・シェラ・ルゥ)が大暴れのSF作品
それが「暁の天使たち」

外伝は、このシリーズのテーマが「学園もの」だったにもかかわらず
ブチギレた黒い天使(ルゥ)と
脇役になんか収まるはずのない最強夫婦の暴走で
シリアスにヴァイオレンスに進行したため
外伝で思う存分「学園もの」を!!という趣き(笑)
帯のコピーのとおり
「天使とゾンビの平和で平凡な一般市民的日常」である
リィとシェラのメイドコスプレは爆笑だ

「暁の天使たち」シリーズは
ファンのあいだでもかなり賛否両論らしい
「デルフィニア戦記」「スカーレット・ウィザード」ともに
完成度の高さと独特の世界観をもつ作品だけに
■こんなかたちで無理矢理つなげる必要があったのか?
■作家が自分の別作品のキャラを共演させる同人誌みたいな
お遊びでイメージくずさないで
といったあたりが反対派の意見かな

でも、あたしは楽しく読めた
二つの作品を無理にくっつけたのではなく
このシナリオはあらかじめ作者の頭の中にあったと思う、くっきりと
びっくりしたと最初に書いたけど
読み終わってみれば
すべてはこの結末へと繋がっていたのだと

特に「天使たちの華劇」の最終話『趣味の時間』のラストシーン
作者はこれが書きたかったんじゃないかと思った

今はもう戻ることもできない世界から来たシェラを
デルフィニアの「あの人」に
もう一度会わせるために

☆このシリーズだけでも読めなくはないけど
できれば前述の二つの作品を読んでから
これを読んでほしいです
人の心をあえて説明したりしないのが持ち味の作者の
あまりにも、あっさり綴られたひと言ひと言の中の
前作を読んでこそわかる謎や深い思いや願い
存分に楽しんでほしいから

tensitainokageki.jpg

「天使たちの華劇」茅田砂胡(中央公論新社C-NOVELS)

茅田砂胡の本
「デルフィニア戦記(全18巻)」
「大鷲の誓い」
「スカーレット・ウィザード(全5巻)」SOLDOUT
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つ、ついに見つけた!!
「パンドラ」

明智抄はぺんの大好きな作家さんなのだが
そのあまりにマニアックな魅力のせいか(笑)
最近、朝日ソノラマの文庫版コミック
白泉社花とゆめコミックスの絶版モノを中心に復刊されるまで
ほとんどが入手困難だった

そ、そこはそれ・・・
ぺんは、古本屋なもので
公私混同の限りを尽くして(笑)
元本はすべて読んだんだけど
唯一、星の巡りあわせが悪く
手に入れることができなかったのが
これなんだよう!!

そりゃもう、LET’S がめがめで(笑)
ぺんぺんコレクションの殿堂入り!
のはずが・・・

稀少なブツ=高値

という市場原理は古本の世界にも当然働く
貧乏店主ぺんぺんは
赤ん坊のミルク代ならぬ
店の倉庫代やアマゾンのプロマーチャント代を稼ぐため
泣く泣く売りに出すのであった・・・
(BGM 「ドナドナ」)

では、餞のブックレヴューを(笑)

タイトルの「パンドラ」は
「パンドラの箱」からなんだろう
ものすごい直球だ(笑)
この作者の作品はとても複雑だったりするから
タイトルくらい素直でいいのか?(笑)

人間のうらみや憎しみが凝り固まって生まれるバケモノが瘴(しょう)
瘴のたったひとつ好きなきれいなもの
それは瘴と一緒に生まれる人間の心の中の何かで
それと供にあれば、瘴は大人しく封じられているという
その名は「希み(のぞみ)

中学生のカップルが偶然、
封印を解いてしまったことから
人を狂わせ厄災を引き起こす瘴が次々と死を呼び寄せる
もともとヒトのゆがんだ想念のかたまりである瘴は
瘴を浄化する能力を持つただ一人の人間
現世姫(うつしよひめ)に吸収されるのがあるべき姿だという

数世代に一度この世に化肉するという現世姫
=いまの世では
「愛と幸福のメッセンジャー(不運災難よろずお引取りいたします)」
という怪しい肩書きの瘴気喰らいの青年・上牧主計(かんまきかずえ)

瘴を封じ導く、これまた怪しい美青年・希み
のコンビが不幸な人々を救済する連作集(4編)

明智抄の作品を、たった一つの言葉で表せと言われたら
あたしは「痛み」と答える

よほど幸福な人でない限りは
彼女の作品を読むことで
自分の中のトラウマをぐりぐりえぐられるはずだ
普段は見ないようにしてる
きれいじゃない自分
トラウマの巨大放牧場を心に持つぺんなんか
心だけでなく身体にまで痛みを感じるほど(笑)
彼女の心理描写はすごい

それでも読まずにいられないのは
瘴の正体を見極めなければ浄化できないのと同じで
自分の心の痛みの理由を知らなければ
癒すことさえできないのを
何度も教えてくれるからかもしれない

明智抄は天才だ!

(じゃなければ、とんでもなく変な人だ。笑)


pandora

「パンドラ」明智抄(朝日ソノラマ・ハロウィン少女コミック館)

明智抄の本
「死神の惑星(全3巻)」
「図説オカルト恋愛辞典」
「パンドラ」
「明朗健全末人」
「砂漠に吹く風」
「砂漠に吹く風(全2巻)」
「サンプルキティ(全4巻)」

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ええと、あのー
古本ぺんぎん堂店主のぺんぺんと申します(笑)
大阪で古本屋を経営していまして
今は種々の事情で
ネット専業で自店HPと
アマゾンに出品してます

幼少のみぎりから現在に至るまで
読書は一番愛する趣味です
病高じて古本屋になってしまい・・・(笑)
決して儲かる仕事ではないですが
毎日、趣味と実益を兼ねて
読みまくってる多くの本の中で
好きな本、面白かった本を紹介できたらいいなあ
という思いで、このブログを始めました

日々の思い
ぺんぺんの趣味のこと
古本屋としての生活は
ショップと連動してるブログ「古本ぺんぎん堂の作り方」
綴っているのですが
純粋に読書家として、一書痴として(笑)
書評というほど大それたものでもないけど
これから本を選んだり、読みたいと思ってる方の
多少でも参考になるようなものを書きたいな
と思って、別に「読書日記」を立ち上げた次第です

昔読んで、忘れられない印象深い本

最近、読んで、はまった本


いろいろ取り混ぜて
紹介していけたらいいな、と思っています
どうぞ、よろしく



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ぺんぺん

Author:ぺんぺん
古本ぺんぎん堂店主
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ぺんぺんの90%は本でできています
残りは音楽と映画と酒と美味しいものでできているようです

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ぺんぺんファンのショッカーのみんな
暇だったら一日一ぽちっ(笑)
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