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生涯一書痴! 病高じて古本屋の店主になってしまった、ぺんぺんの読書日記です。書評ってほど偉そうなものではないですが(汗)読んで楽しかった本、いろいろ考えた本を紹介したいです
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「ちょっと支店長、ふざけんじゃないわよ!」 

「あんたみたいな銀行員がいるから

銀行が誤解されるのよ!」


圧巻の事務処理能力と歯に衣着せぬ物言いで、
エリート銀行マンたちをも蹴散らす、究極の女子行員・花咲舞!
事務処理に問題を抱える支店を訪れて指導をし解決に導く、臨店指導。
若くしてその大役に抜擢された狂咲(くるいざき)こと花咲舞が
独特の慣習と歪んだ企業倫理に支配された銀行を「浄化」すべく、
今日も悪辣な支店長を自己保身しか考えぬダメ行員を

叱り飛ばす! 張り飛ばす!

雑誌「J-novel」連載の「狂咲舞のテラー日記」の単行本化で
銀行を舞台にした連作短篇ミステリー

舞は、最初の臨店から
コスト削減のために、ベテラン女子行員をネチネチといじめ、
退職に追い込む支店長にマジギレ。
その支店長が、次期頭取候補と目される真藤の派閥に属していたため
以来、行く先々で、真藤派の行員に嫌がらせを受けることになる。
だが、決して舞は信念を曲げたりしない。
彼女の物差しは非常に明確で
組織内の上下関係や派閥に関係なく
正しいか正しくないか、それだけ。
そして、何より、テラーとしての誇りと共に
彼女の視線がいつも、顧客の方を向いていること
ある種の感動さえ覚える。

そうだ、サービス業というのは
本来、お客様のための仕事だ。
そして、仕事は個人の生活の糧であり
生き甲斐や楽しみ、自分を育てるもの・・・であってほしい。
(外で働く人間は家庭で過ごす時間より
会社にいる時間の方がずっと長いのだから・・・泣)
でも、組織の中で、働く以上、
ときに、そこでの利害関係、人間関係が
顧客サービスや社員の人生よりも
優先されることが起こってしまう。

胸がつまるくらいに
共感を覚えた舞の台詞
「結局、ここには人を動かし、ときに狂わせるいくつかの物差しが同時に存在してる。
銀行の利益という物差し、そして派閥や個人的な私利私欲という物差し、
だけど私たち個人が幸せになれるか、本当にやりたい仕事ができるかという物差しは
いつだって後回し」


きっと誰にでもあるだろう
会社ってなんだろう?
誰のために働いてんだろう?

って思ったこと

きっと誰にでもあるだろう
それは違うんじゃないですか?
そんなことは自分はしたくない!

って思いながら飲み込んだ言葉

花咲舞が、この本の中で代弁してくれる
あなたの代わりに怒ってくれる

著者の池井戸潤が
自著紹介で
「女子行員というと、銀行では恵まれない職種なわけで
そういう弱い立場の人間が、
エリート行員たちをバッサリとやっつける。
そんな痛快な物語
を書こうと思って連載を続けました。」
というように
あの日、あのとき言えなかったことが
きっと、ここにはあると思う

すべての働く人に送るエール

元気がないとき、読んでみなっ!

hushouji.jpg

「不祥事」池井戸潤(実業之日本社)
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ぐはあああ

こんなおもしろい本を今まで知らなかったなんて
ぺんぺん一生の不覚だあああ

大手の書店でしか扱ってなかったことと
パソコン関連本はあまり見ないからか?
連載も「マックピープル」などというマニアな雑誌だったし(笑)

でも、これは、すごいよー
マックユーザーやパソコンに詳しい人は
もちろん、より細かなネタでうけるかもしれないけど
そうでない人でも
爆笑or号泣、間違いなし
飲食中、公共交通機関利用中の読書はおすすめできません(笑)

この物語は、ホームページ作成に生き甲斐を見い出してしまった男と、
そんな情熱など微塵も理解しない嫁との闘争を記録した、
愛と感動と血と汗と涙と情熱と失禁の様子を描いた物語である

(「スクール・ウォーズ」のナレーションで読んでね。笑)

ホームページ作成とマックに魅せられた会社員・呉エイジ(おこづかいは月2万円)と
金食い虫のパソコンを心底嫌う倹約家の嫁による抱腹絶倒の大バトル
「マックピープル」で人気連載だった「我が妻との闘争」の
第1話から第35話までを大幅加筆
書下ろしの新作「アーリータイム」と「寝起き三段跳び」を収録したもの
合間に入る「呉エイジのもらい泣き」(読者からの反応とその返事)
の傑作選も笑える

もともとは
呉さんが何よりの楽しみとしているご自身のホームページ
「Kure’s HomePage」のコンテンツのひとつだった<ワガツマ>
店主も読後に見てきた呉さんのページは
<旧ファミコンファンに捧げるページ><バカペラの世界><珠玉の4コマ劇場>
<ホームページの星><探偵小説の部屋>など
内容もりだくさんで、どれもユニークなコンテンツだが
やっぱり「我が妻との闘争」は群をぬいて面白く
世のおとーさんたちの圧倒的な支持を受けて、口コミで広がり
雑誌「マックピープル」の編集者の目にとまって
雑誌連載となったらしい

ひと月たった2万円の小遣いで(煙草代込み!)
パソコンを趣味にするという無謀が生み出す数々のの悲喜劇!
愛用のマックがクラッシュしてしまい、
しかもシステムCDを紛失してしまったことからはじまる新規OS購入の交渉
深夜0時までの条件つきでほそぼそと行うホームページの更新
パソコン雑誌をこっそり購入することさえ許されない家計の厳しさ
嫁に土下座する呉さんの姿に、

ぺん号泣

マックを「生きがい」、ホームページ更新を「男のロマン
と主張する著者と

「マックなかったら死ぬんか?」

「それで家が建つんか?」

と冷たくあしらう嫁ちゃんの
終わることなき闘争

でも、この本の面白さは、
鬼嫁系のブログなどへの怖いもの見たさの満足や
(他の趣味の人にも共通するであろう)
夫婦間の価値観の違いからくる悩みへの共感以上に
呉さんの文体のユニークさによるところが大きい
キツイ出来事は笑いにしてしまう関西人の特質か
冴え渡るギャグで彩られた文章は
笑って読みながらも、人事でない愛おしさを感じさせるのだ

すべての独身者に捧ぐ
と著者も言うように
結婚生活というものの本質が
これほどわかりやすく読み取れる本は類を見ないので(笑)
是非、読んでみよう
愛する彼女が、いつか嫁ちゃんのようになっても
それでも愛し続ける覚悟があれば
きっと、一生添い遂げられるはずだ!(笑)

雑誌での連載は、すでに終了しているようだけど
本書の続きとして
我が妻との闘争 極寒の食卓編
(第36話から第69話+書き下ろし2本)
我が妻との闘争 極限亭主の末路編
(第70話~第107話+書き下ろし2本)
も刊行されてる

角川書店の雑誌「コミックチャージ」で
この本を原作にしたマンガが連載中なので
マンガ好きの人はそっちから入るものありかも

wagatuma.jpg

「我が妻との闘争―パソコンをめぐる夫婦のドタバタ日記」
呉エイジ(アスキー)

呉エイジの本
「我が妻との闘争―パソコンをめぐる夫婦のドタバタ日記」

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ぺんは、日本史はまだしも
世界史はあまり詳しくないため
はまれる歴史小説って、そんなに多くはないけど
佐藤賢一は好き
本を読む楽しみってやっぱり
物語の中で、場所と時空を超えられることだよね?
史実に忠実でありながら
魅力的に味付けされたキャラクター造形
長編でも読むのに苦痛を感じさせない文体で
予備知識がなくても楽しめる彼の作品は、すごくいいと思う

直木賞受賞作の『王妃の離婚』
十三世紀フランス南部を舞台に異端カタリ派の興亡を描いた『オクシタニア』
古代ローマの剣闘士奴隷の波瀾万丈の人生を捉えた『剣闘士スパルタクス』
最近では「デュマ三部作」など
ヨーロッパを舞台にすることが多い作家さんなんだが
「アメリカ」に初めて挑んだ作品がこれ

禁酒法時代のアメリカを舞台に
第一部は
「暗黒街の顔役」
アル・パチーノ主演の映画「スカーフェイス」など
数多くのギャング映画でモデルとなった
シカゴ暗黒街の帝王であり、時代のシンボルでもあった
アル・カポネ(1899-1947)の視点で
第二部はテレビドラマやケビン・コスナー主演映画『アンタッチャブル』
の主人公として「正義」の象徴となったエリオット・ネスの視点で
それぞれの人生をリアルに鮮やかに描いた物語
悪と善。対照的に見える2人が、ともに求めたものは何だったのか? 

今まで表面的に
一方が悪の権化、もう一方が正義の象徴という描かれ方をしてきた
カポネとネスのコインの裏表のような共通点を軸に
これまでの彼らのイメージを覆すような
映画では描くことの出来ない踏み込んだ内面描写が特徴かな

フィクションの世界では30代、40代のイメージで
正義は正義、悪は悪と
きれいに分かれたキャラクターができ上がってしまっている
カポネとネスだけど
実際に活躍したのは20代と年齢的に若く
人間として成熟しきってはいなかったのでは?
という部分に着目し
ともに移民であり、いろいろな葛藤を抱えた人間としての彼らの
等身大の人間像を描こうとした試みがユニーク

それを象徴するエピソード
ひとつは・・・
ビジネスマンとしてのカポネ
中退前の学校での成績は良く
ジョニー・トリオに取り立てられた頃は
ギャング的な押し出しより
任された店の経理面で活躍していたり
一時期はアイルランド系の嫁と
普通のサラリーマンとして生活し
裏社会から距離を置こうとしていたあたりや
若気の至りの喧嘩で
「スカーフェイス」と呼ばれる傷のある顔になってしまったことを
「このままでは真っ当な社会人としてやっていけないかも」(?)みたいに
結構、気に病んでたりするのがおもしろい

また、ネスは
決して完全無欠のヒーローではなく
若さゆえの正義感で
FBIで活躍する「かっこいい俺」を目指し
なんとか、もぐりこんだものの
禁酒法時代の仇花みたいな部署で・・・
結局、正攻法ではなく
「なんでもいいからカポネをあげろ」
みたいな上からの圧力に屈して
脱税容疑でしかカポネを起訴できなかったことに、じれじれし
その後は結構こすっからく「アンタッチャブル」としての名声を利用して
世渡りしようとするも失敗して
アル中として不遇の人生を送る、わりかし情けないキャラなのも新鮮(笑)

アメリカという国を読み解くための書物でもあるところも興味深い
激しく好悪の別れる国であり、様々な二面性を持つ国アメリカ

カポネたちギャングが出てくる素地であった
伝統やしがらみ、封建的な因習から逃れている若い国でありながら
禁酒法なんていう突発的にスクエアなものを
法律にして大真面目に適用し
純粋とも危険とも言えるやり方で「正義」に固執するアメリカの怖さ
(脱税で懲役11年ってありなのか?笑)
はテロ問題がらみで現代でも、問われている部分だし
怪物みたいなアメリカの
「メディアによって喧伝されるカリスマ性の虚実」
テーマにされているところが、おもしろいと思った

capone.jpg

「カポネ」佐藤賢一(角川書店)

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落語をテーマにした本
落語が出てくるお話って
意外に少なくない?

ぱっと思いつくのは・・・
「空飛ぶ馬」「夜の蝉」「秋の花」「六の宮の姫君」
北村薫円紫さんシリーズ
落語家、円紫師匠と<私>が解いていく日常の謎。
独特の雰囲気が・・・すごく好きだった

大倉崇裕「三人目の幽霊」
結構、印象に残ってる
「季刊落語」編集部の新人の緑が、
編集長と一緒に落語界の日常の謎を解いていく連作ミステリで
落語の話と物語が密接に絡んでいて、面白い

最近では
あたしの好きな「しゃべれどもしゃべれども」(佐藤多佳子)
映画になったのが、うれしかったあ
(現在、公開中)

しゃべりのプロだろ、教えてよ
ってことで
若手落語家今昔亭三つ葉(当年二十六。
三度のメシより落語が好きで、噺家になったはいいが、
未だ前座よりちょい上の二ツ目)が
あがり症でテニスコーチの職を失いかけてる従弟や
口下手の美女
転校してきた学校で関西弁でいじめられている小学生
上手く話せない野球解説者らに頼まれて、
落語を使った話し方教室を開くことに。
それぞれに問題を抱える彼らと共に成長していく姿を描いた
心があったかくなる作品。

落語マンガ・・・はあったっけ???

「美味しんぼ」には
実在した人物の名でもある
快楽亭ブラックという噺家が
準レギュラー(笑)として存在するから
落語をネタにした料理がいくつか登場するけど・・・

と思ったら、ありました

それが、この「え~カミさんを一席」

若手落語家・三桜亭梅路は
OLたま子と恋をした。
やがて、結婚し、真打ちに昇進、
梅若を名乗ることになった梅ちゃんとたま子。
人間国宝である師匠、兄弟子、ライバル、大家さん、
近所の商店街の人々、それぞれの家族
二人のまわりはいつも、にぎやか。
林家彦いちの取材協力のもと
「子別れ」「宿屋の富」「紺屋高尾」「宮戸川」「青菜」「文七元結」
などを題材に、落語を通して
人情の機微を、ほのぼのと描いた笑って泣ける落語マンガ。

あまり、知らない世界だから
興味深く楽しく読めた。

e~kamisannwoisseki.jpg

「え~カミさんを一席」星野めみ(講談社KCBL)

星野めみの本
「え~カミさんを一席」<全7巻>+「帰ってきた え~カミさんを一席」
初めての歴史もの
いってみよう♪

「信長の野望は天下一の棟梁に託された。
前代未聞の建築物、安土城を作った男達の葛藤と築城プロセスを描いた
戦国版プロジェクトX

織田信長に仕えた熱田神宮の宮大工岡部又右衛門とその息子以俊が、
信長の無理難題、甲賀の乱破の妨害、相次ぐ天災などを乗り越え、
信長の威勢の象徴とも言うべき
壮大な安土城を築き上げていく物語
七層五重の櫓に南蛮風の意匠を凝らした安土城はいかにして完成したのか?

それが第11回松本清張賞受賞作の「火天の城」だあ

まずは、この本のテーマにどきどき
数ある歴史モノの中でも
番匠(大工さん)の棟梁に視点を置いて
戦国時代の気骨溢れる人間模様を描こうとした試みがユニーク
番匠だけでなく
木や石を扱う職人を含め
今まで、あまり陽の当たることのなかった技術集団に
スポットを当てることによって
よりリアルに時代の空気が感じられる作品になっている

戦国時代の職人の本懐
男気と愚直なまでに一途な生き様

素敵だああああ

桶狭間の決戦から本能寺の変までを、
武将の目線からではなく描いて
かえって「織田信長」の人物像がくっきりと浮かび上がる不思議
現存しない安土城、そしてそこに座す信長の姿が
目に見えるような気がした
不世出の武将の短い栄華
築城後3年で焼失した安土城は
人間の夢と努力の尊さとはかなさの象徴であったのか・・・

かなり、綿密な取材・下調べのもとに書かれたと思われるのだが
知識自慢に溺れることなく
説明くさくない文章と
さりげなく登場人物によって語られる事情が
文字を追う目を手を加速させる

ぺんは、あまり歴史が得意ではないの
記憶力はいいはずなんだけど・・・(汗)
この事件には誰が関わって・・・という人名や年代の詳細なんかを
覚えきれないあたしにとっては
幅広いレンジの群像劇より
こういう、主人公と時間をしぼった作品の方が
読みやすいし
現代、過去を問わず「職人気質」というものに
ものすごい共感をおぼえるタイプなので
とても楽しく読めた

リニューアルした松本清張賞で、
当代の一流作家であり強者揃いの選考委員
(浅田次郎、伊集院静、大沢在昌、宮部みゆき、夢枕獏)
がこぞって絶賛したのも納得の受賞作

katennosiro.jpg

「火天の城」山本兼一(文藝春秋)

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うわああ
こりゃあ、日本版「シリアル・ママ」だよっ!!(笑)

「シリアル・ママ」は1994年の映画
アメリカの朝食の定番シリアル(cereal=コーンフレークス)を
片手に微笑むのがぴったりの善良な主婦が
実はシリアル・キラー(serial killer=連続殺人鬼)の
ぶち切れママだった!
というブラックなホームコメディ。

ゴミを分別しない隣人、
駐車場で横入りする奴、
娘を捨てて他の女の子に乗り換えたチャラい男
あんたの息子の頭じゃ志望校に入れん、と偉そうに言う教師、
ビデオを巻き戻さずに返すおばさん
など
を次々と、にこやかに血祭りに!
羊のローストでの撲殺
数々の映画の殺人シーンの中でも
ものすごいインパクトである(笑)
この際、モラルは置いといて
平凡な主婦=殺人鬼という設定が
めちゃめちゃ笑える快(怪?)作

で、本題の
「ママの狙撃銃」

福田曜子はふたりの子をもつ主婦。
夫の孝平は中堅企業のサラリーマン。
ふたりは、ごくふつうの恋をし、ごくふつうの結婚をしました。
ただひとつ違っていたのは…。
奥様は・・・暗殺者だったのです。
(「奥様は魔女」風)

幼い頃米国に住む祖父の元で暮らした曜子は、
祖父からあらゆることを教わった。
射撃や格闘技、銃の組み立て・分解。
やさしい祖父の職業は「暗殺者」だったのだ。
祖父の死後、天涯孤独となり
今は日本で主婦として平和に暮らす曜子のもとに
25年ぶりにエージェントであるKから突然の電話。
かつて、曜子は一度だけ、祖父の代理で「仕事」をしたことがあった。

ちょっぴり甲斐なしの旦那のために
手に入れた家と家族を守るために
曜子はふたたび、銃を手にする・・・

殺人、暗殺という非日常
とんでもなく、ベタでみみっちい日常(笑)が交錯する
面白さ

くり抜いた大根に、レミントンの機関部分
芯を抜き出した下仁田ネギに、銃身を
焼きたてパンの店で買ったバゲットには銃床
消音器とスコープは肩ロースのトレー
(上には肉をしきつめて)
レンコンの穴にフルメタルジャケット(完全被甲弾)

ちゃきちゃきと暗殺の準備をしながら
くり抜いた大根とネギの中身を
「鍋に使える」と冷蔵庫にしまう主婦魂(笑)が最高だ

今まで、自分の能力を、本性を
巧妙に隠して、平凡な主婦そして母親を装ってきた曜子が
娘を陰湿にイジメる首謀者である小悪魔のような少女相手に
キャスリーン・ターナーばりにマジ切れる場面は圧巻

「シリアル・ママ」が
文字通り連続殺人鬼で、快楽殺人の色合いが濃いのに比べ
「ママの狙撃銃」の曜子は
常に、自分の過去や、
「殺人」「暗殺」というものへの望まないながら恐ろしい適性に
悩み続けている
それでも
家族を守るためなら
とことん強くなれる「母」という存在の
悲しさと美しさ

シリアスな内容を
コミカルな文体と描写で
さくさく読ませる荻原浩の魅力に
ぴったりはまるテーマで
すべてをごまかさずに受け止めて生きようとする潔さ
明日への元気になる一冊。

mamanosogekijuu.jpg

「ママの狙撃銃」荻原浩(双葉社)
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プロフィール

ぺんぺん

Author:ぺんぺん
古本ぺんぎん堂店主
☆成分分析:
ぺんぺんの90%は本でできています
残りは音楽と映画と酒と美味しいものでできているようです

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ぺんぺんファンのショッカーのみんな
暇だったら一日一ぽちっ(笑)
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