生涯一書痴! 病高じて古本屋の店主になってしまった、ぺんぺんの読書日記です。書評ってほど偉そうなものではないですが(汗)読んで楽しかった本、いろいろ考えた本を紹介したいです
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★ネタバレ注意報★

あたしは、絵本や児童書が大好きです。
一度、小学校の図書館に大量に納品したから
小さな店の在庫がごっそりなくなってしまったけど(笑)
仕入れのたびに、こつこつとまた買い集めています。
店で、力を入れていきたいジャンルです。
なのに、なぜ、いままで
絵本の書評がなかったのかというと・・・。

はうううう( ̄ロ ̄lll)


どこまで、ストーリーをばらしていいのか

加減がわからないからっ!!(爆)


だって・・・。
絵本って、単純なストーリーのものが多くて
あらすじを書かないと、上手く紹介できないじゃない!
でも、これから、読む人に
多少ぼかしはしても、言っちゃっていいのか?っていうのもあって
上手く書けなかった。

だけど、絵本の魅力というのは
ストーリーだけじゃなくて
下手したら、1、2行で要約できてしまうような物語を
絵やセリフや表現の工夫でどんなに楽しく見せるか、
どうやって子どもたちを物語の世界に引き込むか
というあたりにあると思うし、
ミステリーやなにかと違って
結末がわかっちゃったから、それでおしまい、
っていうわけじゃなくて
一度読んだあとに
何度も何度も、読み返したくなるのが
本当に良い絵本の条件だと思うから・・・。

これからは
あまりネタバレのことを意識しすぎず
紹介していこうと思うんだ(笑)

つーことで、最初は・・・。
もう過ぎてしまったけど
今年刊行のクリスマス絵本の中で、秀逸だと思った一冊を。

実は、あたし自身がクリスマスプレゼントして
いただいた本だ。

マーガレットは、サンタクロースにあこがれる女の子。
彼女は、誰かをよろこばせたいという願いを
素直にもてる、やさしい子。
森や湖で見つけた、きれいな木の実や葉っぱを
ていねいに紙でくるんで、みんなにプレゼントしたりしているけれど
この時期、忙しい大人たちはあまり彼女にかまってくれない。
子どもにできる精一杯のささやかな贈り物では
人々をよろこばせることができないのかもと
小さな胸を痛めている。

あたしがサンタさんだったらいいのに、と。

クリスマスの前の朝、
突然現れたくるみ割り人形のルディが
彼女を不思議な冒険へといざなう。

「マーガレット嬢、むかえにきたでごす!」

トナカイのかわりに8羽の白い大きな鳥。
プレゼントの入った袋を持って
鳥の背中にまたがり、冬空を飛ぶマーガレット。
サンタになった彼女は
いったい何を配り、何を知るんだろう?

というお話。

よくあるクリスマス・ストーリーとは
少し違った味つけがされているのが素敵だ。

全然、可愛くない(笑)へんてこなしゃべり方の
くるみ割り人形がユニーク。

クリスマスの奇跡を信じたいのは
誰だって同じだけど
あまりにも、サンタ=神様に近いような

とびきりゴージャスな奇跡って

ちびっと胡散くさくない?(爆)
貧乏な家が一晩で大金持ちになったり
親には絶対買ってもらえないようなすごい贈り物をもらったり
死人が黄泉返ったりするのは(爆)
なんとなく、好きじゃない。

夢がないわけじゃなく
(いい歳をして、サンタとドラえもんは本当にいるかもと思っている。爆)
もう少し、等身大のリアル
子どもの本にも必要だと思ったりしてた。
動物を擬人化したりするのは
おげーだけどね(笑)

この本は
本当に、ささやかな幸福を描いているところが好きだ。

せっかく、憧れのサンタになったのに
マーガレットはちょっぴりかなしくなったりする。
なぜかっていうと
ルディに渡された袋に入っていたのは
マーガレットが想像してたような、すごい贈り物じゃなくて
彼女が普段、集めてみんなに贈っていたような
葉っぱや、どんぐりや、ありふれた花
なんていう、ちょっとみすぼらしいプレゼントだったから。

でも、それを
いろんな理由で、
リスや鳥やミツバチたちは
とてもとても、よろこんでくれるのだ。
本当に心から。

マーガレットは、ちゃんと人をしあわせにできる女の子なのだ。

きっと、大人が読むと
いろんなことを感じる本だと思う。

誰もがサンタクロースになりたい
きっと思っている。
マーガレットと同じように
もう少し、自分に力があれば
まわりの人や大切な人をしあわせにできると。

お金や、家柄や学歴や、世渡りの術やコネ、才能や技術、
美貌、健康、時間、そして運・・・
全部に恵まれた人なんかなかなかいない。

多くの人は、あとほんの少し、何かがあれば

もっともっと、自分はしあわせになれるのに
誰かをしあわせにしてあげられるのに
って
思ってしまうだろう。

でも、普段過ごしている特別でない日常の中にも
ちゃんと、あなたの努力や好意を
受け止めてくれている人がきっといる。


そんな、あたたかい思いがこもった本。

そして、が・・・
ほんとに素晴らしい。


黒を基調にした表紙に
白い背景のページ。
そこに、ほんわかと淡い色彩がのせられる。

赤や緑に金
という華やかなクリスマスのイメージでもなく
キリスト生誕の聖夜を主題にした作品に多い、
夜の青に、白や黄色の星というイメージでもなく

ただただ、静謐でやさしい絵

それでも、物語とともに、極上のクリスマス絵本だ。

この絵本の刊行にあわせ
各地の大型書店などで原画展パネル展が開かれたので
植田真さんの絵を目にした方もいらっしゃるかな?
あたしも、お気に入りになった。
絵本や文芸書の装画を担当されることが多くて
文章と絵の両方を書かれたのは
スケッチブック」に続いて
この「マーガレットとクリスマスのおくりもの」が
まだ2冊目だけど
これからも、もっとこの人の手がけた絵本を
読みたいと思った。

物語の最後で
サンタの任務(笑)を終えたマーガレットは
クリスマス当日の朝に
自分自身もプレゼントをもらう。
このプレゼントを
よろこぶのか、がっかりするのかは
たぶん、読む人次第。
あたしは、笑顔になりました。


margaret.jpg

「マーガレットとクリスマスのおくりもの」植田真(あかね書房)
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古本ぺんぎん堂店主
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