生涯一書痴! 病高じて古本屋の店主になってしまった、ぺんぺんの読書日記です。書評ってほど偉そうなものではないですが(汗)読んで楽しかった本、いろいろ考えた本を紹介したいです
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さてさて。
内容についてですが・・・。

村上春樹のまえがき「遙か暗闇を離れて」

川本三郎のあとがき「ビデオとの遭遇」
のあいだに挟まれた
1920年代から、刊行前の1984年までの
映画(洋画)の中から、
当時、「ビデオで見ることができる」という条件で選ばれた
264本の映画のガイドブックまたはレビュー本です。

あたしもずいぶん、お世話になった(笑)
ほんとはあまりガイドや
〇〇ベスト100とかいう類の本って
さらっと読みはしても、
参考にはしないんだ。
やっぱり、結局、自分が好きな映画は自分でしか
見つけられないんじゃないかと思ってたし。

基本的には、
雑誌や情報誌で、あらすじ見て
おもしろそう、と思うものを観る。
その中で、気に入った俳優さんや監督さんがいたら、
過去作を全部観て・・・
その過程で、また気になる人がいたら、
今度はそれを・・・

まさに「芋づる式」(笑)

まあ、この本を読んだ頃は、
若かったから、一日に2軒映画館はしご、とか平気だったし、
二番館の固いシートで3本立て観るのも苦にならなかったし、
休みの日にビデオ6本とか、さくっと観てたからなー。
もう、手当たり次第って感じも・・・(笑)

それで、新作や近作を見尽くしてしまうと、
当然、少しずつ、古いものへと向かっていくわけで、
そんなときは、この本を開いてみたりした記憶がある。

天上天下唯我独尊とまではいかないが(笑)
特に誰かの真似をしようとも
誰かをお手本にしようとも
思わないタイプの人間なのだけど、
とにかくもう春樹さんのことは
ものすごく愛していたから(笑)
彼の言葉や、文体や、思考やありとあらゆることの
素になったものは
知っておいても損はないかな、と思ってたらしい(笑)
観た後に、もう一度、春樹さんの感想を読んで、
「なるほど」と思うのも楽しかった。

20年以上の月日が過ぎて、
気がついたら、この本はかなりレアものになっていた。
そんで、あたしは、いつのまにか(笑)
古本屋になっていて、
その価値と、探しているお客さまの数の多さを知りながら、
自分の本棚にそれを収めておくことが
ちょっぴり心苦しくなってきたのだ(汗)

小説と違って、いまさらそう何度も読み返す本でもないし、
もしかしたら、誰かをしあわせにできる本を
もう一度、世の中に流通させるのが使命だと普段、思ってるくせに、
けちなコレクター魂で抱え込んでおくのも、どうかなあ・・・
みたいな。

未練タラタラではあるけど(笑)
8割方、店に出してもいいかな、
という気持ちになったから、
この文章を書いています(笑)
でも、読めるのはたぶん、買ってくださった方おひとりだし・・・
古本での流通量が少ないのも変わらないし、
一度手離してしまえば、あたし自身もう手に入らないだろうし、
いつか、店で、春樹さんの全著作リストをつけた総力特集は
やりたいと思っているから、
ある程度のデータは書き残しておきたい(汗)
お役に立てなかった他のお客さま、
この本の内容を知りたいと思っている人のために、
文章を引用するのは無理でも
紹介されてる映画のタイトルの一覧くらい作っとくかなー(悩)
また、ここの記事、ブログにしては信じらんない長さになっちゃうけど(爆)

ねー?書いたほうがいいと思う?

でも、264本だよっ?!

おしえて おじいさん

おしえて アルムの樅の木よ!(笑)


「・・・書いとけば?」
だそうです。(爆)

ではでは、紹介された映画ビデオ作品一覧。
*( )内の=村上さんの執筆、=川本さんの執筆
ちなみに〇印は、あたしが観たもの。

1926→1949

〇メトロポリス(村)
 フランケンシュタイン(村)
 我輩はカモである(村)
 四十二番街(村)
 コンチネンタル(村)
 オペラは踊る(村)
 踊らん哉(村)
〇マルタの鷹(村)
 若草の頃(村)
〇三つ数えろ(村)
 ギルダ(川)
 トミー&ジミー・ドーシー物語(村)
 黄金(村)
 アパッチ砦(村)
〇第三の男(村)
 アダム氏とマダム(川)

1950→1959

〇サンセット大通り(村)
 リオ・グランデの砦(村)
 舞台恐怖症(村)
 イヴの総て(川)
 サムソンとデリラ(川)
〇アフリカの女王(川)
 真昼の決闘(村)
〇雨に唄えば(村)
 静かなる男(村)
 リリー(村)
〇シェーン(村)
〇百万長者と結婚する方法(村)
 アパッチ(村)
 大砂塵(川)
〇七年目の浮気(川)
 野郎どもと女たち(村)
 オクラホマ!(川)
〇理由なき反抗(川)
 征服者(川)
〇俺たちは天使じゃない(川)
 黄金の腕(川)
〇地下水道(村)
〇バス停留所(川)
 禁断の惑星(川)
 捜索者(村)
〇灰とダイアモンド(村)
 監獄ロック(村)
〇死刑台のエレベーター(村)
 OK牧場の決斗(村)
 突撃(村)
 赤い矢(川)
〇手錠のまゝの脱獄(川)
 旅路(川)
〇熱いトタン屋根の猫(川)
 ガンヒルの決斗(村)
〇お熱いのがお好き(川)
 渚にて(川)

1960→1969

〇荒野の七人(村)
〇アパートの鍵貸します(村)
〇サイコ(村)
 光る眼・未知空間の恐怖(川)
 片目のジャック(川)
 エルマー・ガントリー(川)
〇荒馬と女(川)
〇ハスラー(川)
〇ティファニーで朝食を(村)
 ブルー・ハワイ(村)
 草原の輝き(村)
 脱獄(村)
〇アラビアのロレンス(村)
〇水の中のナイフ(村)
 酒とバラの日々(村)
〇ロリータ(村)
〇ハッド(村)
〇女と男のいる舗道(村)
 何がジェーンに起こったか?(川)
 アラバマ物語(川)
 あなただけ今晩は(川)
 イグアナの夜(村)
 その男ゾルバ(村)
 妖女ゴーゴン(川) 
 質屋(川)
 駆逐艦ベッドフォード作戦(村)
〇コレクター(村)
 ダンディー少佐(村)
 シェナンドー河(村)
〇シンシナティ・キッド(川)
〇何かいいことないか仔猫ちゃん(村)
 エル・ドラド(村)
 バージニア・ウルフなんかこわくない(村)
〇動く標的(村)
 恋人よ帰れ!わが胸に(村)
 わが命つきるとも(村)
 プロフェッショナル(村)
 将軍たちの夜(村)
〇ミクロの決死圏(川)
 吸血鬼(村)
 いつも2人で(村)
 裸足で散歩(村)
 夜の大捜査線(川)
〇卒業(川)
〇俺たちに明日はない(川)
〇暴力脱獄(村)
 生ける屍の夜(村)
 愛すれど心さびしく(村)
 おかしな二人(村)
〇猿の惑星(川)
〇ブリット(川)
〇ワイルドバンチ(村)
〇明日に向かって撃て(村)
〇イージー・ライダー(村)
〇真夜中のカーボーイ(村)
 勇気ある追跡(村)
 ひとりぼっちの青春(川)
 くちづけ(村)

1970→1979
〇ウッドストックⅠ・Ⅱ(村)
 ソルジャー・ブルー(村)
 戦略大作戦(村)
〇M★A★S★H(村)
 パットン大戦車団(村)
 おかしな夫婦(川)
〇小さな恋のメロディ(川)
 マーフィーの戦い(村)
〇キャッチ22(川)
 アンドロメダ・・・(村)
〇ダーティハリー(村)
 愛の狩人(村)
 傷だらけの挽歌(村)
 おもいでの夏(川)
〇フレンチコネクション(川)
〇バニシング・ポイント(川)
 コール・ガール(川)
 THX-1138(川)
〇ルードヴィヒ神々の黄昏(村)
〇ウディ・アレンのSEXのすべて(村)
 ロイ・ビーン(川)
 サウンダー(川)
 キャバレー(川)
 激突!(川)
〇ポセイドン・アドベンチャー(川)
 脱出(川)
 サイレント・ランニング(川)
〇スローターハウス5(村)
 シェイマス(村)
〇続・激突!カージャック(川)
 デリンジャー(川)
〇スケアクロウ(川)
〇ウィークエンド・ラブ(川)
〇スティング(川)
〇エクソシスト(川)
〇ペーパー・ムーン(川)
〇悪魔のはらわた(村)
〇アメリカン・グラフティ(村)
〇チャイナタウン(村)
〇華麗なるギャツビー(村)
 サンダーボルト(川)
〇ゴッドファーザーPART2(川)
 フェリーニのアマコルド(川)
 アリスの恋(川)
 悪魔のいけにえ(村)
〇ヤング・フランケンシュタイン(村)
〇ジョーズ(村)
〇アデルの恋の物語(村)
 アイガー・サンクション(村)
〇さらば愛しき女よ(川)
〇キャリー(村)
 愛のメモリー(川)
 ラスト・シューティスト(川)
 大統領の陰謀(川)
 アウトロー(川)
〇地球に落ちてきた男(川)
〇タクシードライバー(川)
 白い家の少女(川)
 ブラック・サンデー(村)
 ローリングサンダー(川)
〇イレイザーヘッド(川)
〇アニー・ホール(川)
 ラビッド(川)
〇ガントレット(川)
〇プリティ・ベビー(村)
〇アニマル・ハウス(村)
〇天国の日々(村)
〇ビッグウェンズデー(村)
 マチルダ(川)
 ハロウィン(川)
〇ディア・ハンター(川)
 デュエリスト(川)
 愛の断層(村)
 コーマ(川)
 戦場(村)
〇地獄の黙示録(村)
〇テス(村)
 ウォリアーズ(村)
〇アルカトラズからの脱出(村)
 悪魔の棲む家(村)
〇ブリキの太鼓(村)
 少年の黒い馬ワイルドブラック(村)
 タイム・アフター・タイム(川)
〇ローズ(川)
〇リトル・ロマンス(川)
 ヤング・ゼネレーション(川)
 ノーマ・レイ(川)

1980→1985

 ブロンコ・ビリー(村)
〇ロング・ライダーズ(村)
〇殺しのドレス(村)
〇グロリア(村)
〇シャイニング(村)
〇ブルースブラザース(村)
 トム・ホーン(村)
 忍冬の花のように(村)
 ザ・フォッグ(村)
 ダーティファイター燃えよ鉄拳(村)
〇アルタードステーツ(村)
〇ある日どこかで(川)
 クルージング(川)
〇レイジング・ブル(川)
〇フェーム(川)
 最前線物語(村)
〇スター・ウォーズ帝国の逆襲(村)
〇天国の門(村)
〇スーパーマン2冒険篇(村)
〇ディーバ(村)
〇針の眼(村)
〇炎のランナー(村)
〇エクスカリバー(村)
〇郵便配達は二度ベルを鳴らす(川)
〇レイダース失われたアーク<聖櫃>(村)
〇マッドマックス2(村)
 ゴースト・ストーリー(村)
〇バンデットQ(川)
 狼男アメリカン(川)
 アトランティック・シティ(川)
〇白いドレスの女(川)
〇レッズ(川)
 ラグタイム(川)
 誓い(村)
 ラゲッディーマン(村)
 センチメンタルアドベンチャー(村)
〇コナン・ザ・グレート(村)
〇ソフィーの選択
 氷壁の女(村)
〇ベストフレンズ(村)
〇ブレードランナー(村)
〇ダイナー(村)
 フィッツカラルド(村)
〇ヴィデオドローム(川)
〇遊星からの物体X(村)
〇ガープの世界(村)
〇ポルターガイスト(村)
 ブルーサンダー(川)
 スター80(村)
 ザ・ローリング・ストーンズ(村)
〇カメレオン・マン(村)
 銀河伝説クルール(村)
〇スカーフェイス(村)
〇フラッシュダンス(村)
〇ランブルフィッシュ(村)
〇ライト・スタッフ(川)
〇バッドボーイズ(川)
〇ホテル・ニューハンプシャー(村)
〇ストリート・オブ・ファイヤー(村)
〇スプラッシュ(村)
〇ハンガー(村)
〇アマデウス(村)
〇グレイストーク/ターザンの伝説(川)

映画ガイドとして役に立つのはもちろん、
春樹さんの前書きの文章が素敵だ。

eigawomegurubouken.jpg

「映画をめぐる冒険」村上春樹・川本三郎
(講談社)

商品の詳細データを古本ぺんぎん堂で見る    
映画をめぐる冒険
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あの頃、あたしたちは
消費の海で途方に暮れていた。

あふれかえる情報とモノ。
それらは、なまめかしく、あたしたちを誘った。

ふりかえると、
それは
「カタログの時代」だったんじゃないかと思う。

例えば、服。

貧乏な学生にも
いくらでも働き口はあって、
少し頑張ってバイトをすれば、
デザイナー、キャラクターズ・ブランドの服にさえ、
手を伸ばすことができた。

だけど、
このあいだまで、
学校では制服、家ではジャージ(笑)
休みの日のデートや友人との遊びに
ほんの少し、お洒落する程度の高校生、
百貨店やファッションビルなんて
30分電車に乗らなきゃないような田舎に住んでる高校生
だった若者たちに、
「自分に似合う服」「自分のスタイル」なんて
簡単に自力で見つけられるわけもなく(笑)
「流行」「トレンド」なるものを
教えてくれる雑誌やカタログが
生物や日本史のかわりに、教科書になったのだ。

そして、誰もが「にわか都会生活者」のスタイルを身につけていくと、

服や時計、靴や鞄の次は
「知」がファッションになった。

これはお洒落上級者の
ちょっとひねったアクセサリーの一つでもあったし、
はなから自分を飾るお金もそのつもりもない貧乏学生、
そして真に知識を求める一部の若者にとっても、
自尊心をくすぐる魅力的な装いだった。
カタログやガイドブックを片手に
それぞれの動機で、
結構、真摯に本や映画を一生懸命求めた頃があったのだよ。

この本は、ある意味、
知識や教養さえもカタログ化される、
そんな時代の遺物とも言える。

時を同じくして、
一世を風靡したニュー・アカデミズムの舞台となった
雑誌『パイディア』(竹内書店)を創刊し、
中央公論社に移って、『海』で、塙嘉彦、村松友視とともに伝説的な黄金時代を築き、
売れ行き不振で廃刊直前の『マリ・クレール』
「特集:読書の快楽」で完売させ、以後

「特集〇〇」「~のベスト〇〇」

というかたちの数々の企画やガイドブックを仕掛けた
自称「スーパーエディター」「天才ヤスケン」こと
安原顯(やすはらけん)のプロデュース本だからだ。

まだ、「自らが村上春樹の才能を発掘した」という
ちょっぴりビッグマウスが通用した
安原顯と春樹さんの蜜月時代(つーか普通に親交のあった時代)に
に作られた本。
(後に、突如、ヤスケンは村上春樹批判にまわり、
無断で持ち出した春樹さんの生原稿を古書店に売却するという事件にまで
発展して決別することになるのだが・・・汗)

確かに、素晴らしいひらめきと才能を持つ編集者だったのだと思う。
多くの作家さん(大江健三郎とか)とのトラブルはあったが、
あたしも大好きな、吉本ばなな『TUGUMI』を『マリ・クレール』に連載したこと、
当時は版画家としか知られていなかった山本容子を挿画に起用し、
ベストセラーにした手腕はすごいし、
あたしが愛読していた本も、
彼の手がけたものがいくつかあるし。

たぶん、そういう編集者としての力を持ちながら、
あくまでも他人のプロデュースではなく
自分自身が「書く人」でありたかった彼の葛藤が
様々な不運な出来事を呼び寄せてしまったのかもしれないね。

この「映画をめぐる冒険」
村上龍との対談集「ウォーク ドント ラン」と並んで、

春樹本コレクターの関所と言われるくらいレア本になり、

どれだけ復刊リクエストがあっても
再刊も文庫化もされない、
というのは、この春樹さんとヤスケンの確執?が理由と思われる。

それはとても悲しいことだけど、
春樹さんファンとしては、
映画への思い入れのたっぷり詰まった楽しいこの本を
世に出してくれたことへの感謝もあるから、
なんだか複雑な気持ちだ(泣)

<詳しい内容は後編へ続く>
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プロフィール

ぺんぺん

Author:ぺんぺん
古本ぺんぎん堂店主
☆成分分析:
ぺんぺんの90%は本でできています
残りは音楽と映画と酒と美味しいものでできているようです

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ぺんぺんファンのショッカーのみんな
暇だったら一日一ぽちっ(笑)
読んで少しでも参考になったという方がいらしたら、励みになりますので、これまた、愛のぽちっ、をお願いします


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