生涯一書痴! 病高じて古本屋の店主になってしまった、ぺんぺんの読書日記です。書評ってほど偉そうなものではないですが(汗)読んで楽しかった本、いろいろ考えた本を紹介したいです
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さて。
久しぶりの更新だけど、
今回は、ガチの書評というより、覚書です。

今年、一番悲しかったのは、
大好きな清志郎(忌野清志郎)が天国へ行ってしまったこと。
しばらく、ぼんやりうつうつと過ごして、
つらすぎて曲も聴けなくて(泣くから)
きつい日々が続いたけど、
やっと、
「やっぱり、いいなあ。好きだなあ」
という愛しい気持ち、
「こんなに素敵な歌をありがとう」
という感謝の思いで、
歌を聴いたり、口ずさめるようにもなってきた。

もちろん、清志郎がすごいのは歌だけじゃない。
俳優としての演技も好きだったし、
文筆家としての彼も最高だ。

古本屋であるあたしには、
彼の残した軌跡を、他の人に紹介する、
彼の本を人々に届ける、
という仕事があるんだから、
「泣いちゃいられねえ!!」
と(笑)

そういうわけで、
店の方にも、何冊か清志郎の本を出したりしてるんだけど、
中には絶版または版元品切れのものもあり、
「これ売っちゃうと、自分自身も次いつ手に入るか、
わかんないよなあ・・・」
というレア物もある。

未練をぐっと抑えて、
極力、出品するようにはしてるんだが。

これも、そんな1冊。

日記のようなエッセイのような詩のような小説のような、
虚実がないまぜになった不思議な行間の心地よさ。
清志郎はやっぱり天才だ・・・と思った本だ。

憲法、君が代、自殺問題からレコード発禁事件まで、
多岐にわたるエピソードを縦横無尽に語るその文章は、
彼の音楽とおんなじくらい素敵だ。
言葉のセンスが相変わらず素敵で、ため息が出そう。

第1話に理想郷として語られていて、タイトルにもなっている

「双六問屋」

いったい他の誰がこんな言葉を日常的に思いつくというのだ?!(笑)

少し引用させてもらおう。

「双六問屋に行ったことがあるかい?
そこはみごとな世界だった。
双六問屋の世界では履歴書などいらない。
学歴や職歴を誰に告げる必要もないのだ。
(略)みんなが本当の自分の仕事を持っているのだ。
だから当然流行に流されて右往左往している者もいない。
若者は目上の人々に敬意を抱き、
年長者は何が本当に大切なものかよくわかっている。
双六問屋は理想郷であった」


うーん。
とにかく深い(笑)

雑誌「TV Bros.」(東京ニュース通信社)
1998年11月21日号~2000年7月22日号の連載に
加筆・訂正したもの43話に加え、
「没原稿(一)~(三)」と各話のレコード解説は書き下ろし。

各話の巻末にレコード・CD評がついていて、
清志郎がどんな音楽を聴いていたのかがわかってファンには興味深い。
オーティスやジミヘン、マディ・ウォーターズ、
ジェームス・ブラウンなどなど。
そしてRCサクセションラフィー・タフィーなど
清志郎自身の作品についても言及。
これがまたいいんだわさ。
載ってるCD全部欲しくなっちゃうくらい(笑)
時間をかけて、清志郎を偲びながら、
こつこつ集めてみるのもいいかな。
下に、タイトルとアーティスト名を含む、目次も書いておくので、
「清志郎が好きだった音楽」
に興味のある人は、
じっくり眺めてみて。

あいだにはさまる
「絵画開眼」
(イマーノ画伯のイラストや4コマ漫画)
も、なんとも言えず味があるねえ。

ポラロイド写真で綴る
「瀕死の近況双六・問屋への道」
も楽しい。

実は、この『瀕死の双六問屋』は、
読みたいだけなら、小学館文庫で復刊されたものが、
まだ入手可能。
なんで、単行本がレアで高値なのかというと、

「この本のために作った極上のロックン・ロール4曲入り特製CD付き」

だから。

収録曲は、
 
「瀕死の双六問屋のテーマ」 
「遠いシナリオ」 
「フリーター・ソング」 
「瀕死の双六問屋 エンディング・テーマ」


どれも、素敵な曲ばかり。
本のオマケというには、すごすぎる(笑)
「瀕死の双六問屋のテーマ」
は、一度聴くと、耳について離れなくて、
脳内でエンドレスで流れ続けるグルーヴ感がたまらん(笑)



『瀕死の双六問屋』

<目次>

第一話 問屋からきた男
「Rainbow Cafe」忌野清志郎Little Screaming Revue
第二話 小部屋へ向かう道
「STAX SOUL CHRISTMAS」V.A.
第三話 孤独の叫び
「SINGS SOUL BALLADS」OTIS REDDING
第四話 防波堤は風の中
「IN MY OWN DREAM」THE BUTTERFIELD BLUES BAND
第五話 悪い星の下に
「GROOVIN'」YOUNG RASCALS
第六話 新しい旅立ち
「LIVING THE BLUES」CANNED HEAT
第七話 リスト・バンドを残していった男
「GOOD AS I BEEN TO YOU」BOB DYLAN
第八話 恋のダイヤモンド・リング
「THE ORIGINAL」GARY LEWIS&THE PLAYBOYS
第九話 双六問屋へ帰りたい
「DOUBLE DYNAMATE」SAM&DAVE
第十話 エレファントラブがやってくるヤァー・ヤァー・ヤァー
「STAY GOLD」エレファントラブ
絵画開眼 一
第十一話 がんばれ!アフロ之助・外伝
第十二話 ケンとメリーのGTR
「Mr.LOVE PANTS」LAN DURY&THE BLOCKHEADS
第十三話 最高の一日の始まりに乗り遅れてはなるものか
「Song for a Tailor」Jack Bruce
第十四話 5個目のボタンの方が心配だ
「FOUR FRESHMEN & FIVE TROMBONES」FOUR FRESHMEN
第十五話 本当に必要なものだけが荷物だ
「KING&QUEEN」OTIS REDDING & CARLA THOMAS
第十六話 続・ケンとメリーとGTR
「BEST OF P.P&M」PETER,PAUL&MARY
第十七話 雨の日のカー・ウォッシュ
「RUFFY TUFFY」忌野清志郎
第十八話 五十年以上も戦争の無かった国に生きている
「COVERS」RCサクセション
第十九話 オレンジをさがしに・・・
「SOUL TO SOUL」V.A.
第二十話 宇宙飛行士の友達
「VENTURES IN SPACE」THE VENTURES
絵画開眼 二
第二十一話 ラフィータフィーついにステージ・デビュー
第二十二話 また放浪の旅が始まる
「Cahoots」The Band
第二十三話 様々な制約と規制の中で、がんばれ外資系の会社よ!
「冬の十字架」忌野清志郎 Little Screaming Revue
第二十四話 俺を笑わせてくれないか
「BITTER WITH SWEET」THE 49ERS
第二十五話 子供には必ず親がいるとはかぎらない
「WHEN A MAN LOVES A WOMAN」Percy Sledge
第二十六話 ドブネズミどもに捧ぐ
「AXIS:BOLD AS LOVE」THE JIMI HENDRIX EXPERIENCE
第二十七話 職安へ行こう!
「坂道」ワタナベイビー
第二十八話 ロックン・ロール・グルになって夢を実現するんだ
「Say It Loud I'm Black & Proud」JAMES BROWN
第二十九話 2001年・宇宙からの手紙
「The Letter(from THE BEST OF Box Tops)」Box Tops
第三十話 ブルースをつめ込んでワゴン車で出発だ
「MEMBERS ONLY(from MEMBERS ONLY)」BOBBY BLUE BLAND
絵画開眼 三
第三十一話 君は水道を出しっぱなしにしたまま行ってしまった
「DO RIGHT MAN」DAN PENN
第三十二話 元気を出してねと、よく女に言われるけど
「I FEEL FINE(from PAST MASTERS vol.1)」THE BEATLES
第三十三話 月の砂漠より謎の譜面を
「BO&GUMBO」BO&GUMBOS
第三十四話 ちょっと待ちねえ、これを聴きねえ
「MOONDOG MATINEE」The Band第三十五話 ロス・アンジェルスから愛を込めて
「I THANK YOU」SAM&DAVE
第三十六話 俺のことは早く忘れてくれ
「コンパウンド」加部正義
第三十七話 昨日、天国から天使がここにやって来た
「ANGEL(from CRY OF LOVE)」JIMI HENDRIX
第三十八話 毎日がとても退屈だったから俺はインディーズに走った
「RESPECT!」V.A.
第三十九話 泥水(マディ・ウォーターズ)を飲み干そう
「AT NEWPORT」MUDDY WATERS
第四十話 たかだか40~50年生きて来たくらいでわかったようなツラをすんなよ
「夏の十字架」ラフィータフィー
第四十一話 ユーモアが必要さ、僕らの僕らの間には
「ライブ・ハウス(from 夏の十字架)」ラフィータフィー
第四十二話 何十年ぶりのことだろう、日記をつけてるんだ
「誰も知らない(from 夏の十字架)」ラフィータフィー
第四十三話 武田真治がやってきた
「快適な暮らし(from 夏の十字架)」ラフィータフィー
没原稿その一 フランスの友人とワインに関しての日本人向けのおはなし
没原稿その二 日本国憲法第9条に関して人々はもっと興味を持つべきだ
没原稿その三 忍びの世界
号外 眠れなかった男
「BASEMENT TAPES」BOB DYLAN
絵画開眼 四
瀕死の近況双六・問屋への道
解説 町田康
あとがき 忌野清志郎
特製CD収録曲歌詞&クレジット

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『瀕死の双六問屋』忌野清志郎(光進社)
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「瀕死の双六問屋」忌野清志郎
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